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さよなら、アブラ・バー&コーヒー・プラハ

  • 2008-03-18 (火)

去る2/29、奇跡の名店、アブラ・バーとその1階のコーヒー・プラハが閉店しました。

”上質”の意味を知る人が多く住んでいる街、代々木上原。昨今はどこぞの首相が推し進めた改革で言うところの”勝ち組”の人に向けた”高級風”な店が乱立していますが、ほんの数年前まではもっと時間の流れがユル~い、真の意味で上品な街だったような気がしてなりません。

そんな上原の最後の砦(?)だったのがアブラでした。オーナーの原さんが元々アート・建築関連の方だったせいか、個性的でちょっとクセのあるお客さんで毎日ごった返していました。値段も上原とは思えないほど良心的!ある日、原さんに声をかけてもらい、僕は数年間コチラの店でも働かせてもらうことになったのです。

出勤の日は「今日はいったい誰が来て、どんな事が起こるのだろう?」とワクワクしたものです。そして嘘のような事件や爆笑話、ここにはとても書けないような事が日常的に溢れてました。一言で表すならば”映画の舞台になりそうなバー”。ホント1本のフィルムになっちゃうような日々でした。
数年後にはアブラの1階の物件が空き、原さんはコーヒー・プラハをオープン。カレーが美味しいユルーイ店としてご存知の方もいるかもしれません。僕も内装工事を手伝わせてもらい、オープン当初はカウンターにも立ちました。

しかしながら。この度ビルの取り壊しということで、その歴史に終止符が打たれることになったのです。
最終日は別れを惜しむ人の山で店内は酸欠状態。僕はブラジルを封印して、ハウス・テクノのセットでDJをやらせてもらいました。最後にかけた曲はRaysの「LastDance」。意味わかる?最近東京のいい店がなくなる話ばかりでなんだか淋しいな~。

お客さんは地元の方ばかりだったから、行き場を失っちゃうんだろうな。でもどうやら原さん、上原で次の店の計画があるみたい。それまでは、最早老舗の風格のファイヤー・キング・カフェ(名店です)や東大前に移転したVoice、神山町のソネ・バー、そしてBlenあたりで飲みながら楽しみに待っていましょうね。

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